坂本龍馬の暗殺

――――このこの大政奉還の立役者、坂本龍馬、大政治家であり、これからの時代、明治の日本を立て直す中心的な人物として、多くの人々の信頼を担っていましたが、同時に敵も多く、慶応3年11月15日に刺客襲われ 33歳の若さで命を奪われます。これを松浦光修先生が深い信憑性(同じく襲われた、中岡慎太郎がそののち二日程意識があって同志たちに、その時の状況を語り残している)を持って、著書「日本の心を思い出す六つ話」―――第9話「坂本龍馬と明治維新」の中で、詳しく記載しておきます。考察を深めて参りましょう。
慶応3年11月15日(1867年) 午後9時頃、京都・河原町の宿屋、近江屋に十津川郷士を名乗る武士が、龍馬を訪ねます。近江屋には、龍馬の安全のために、裏庭の土蔵に密室を設けていましたが、龍馬は、福井から帰ったばかりで、来客も多く、少し風邪気味でもあったので、母屋の二階にいました。 ちょうど、龍馬は同士・中岡慎太郎と談笑中、来客から名刺を渡された下僕・藤吉がそれを龍馬に渡して引き返してくると、武士はいきなり藤吉に斬りつける。二階の龍馬は、下の騒ぎの音を聞いて、 「ほたえな」(土佐の方便で「うるさい」)と声を掛けた。藤吉が客とふざけていると勘違いした。 飛び込んできた二人の刺客のうち、一人は「こなくそ」とと叫んで、中岡の後頭部へ斬りつける。もう一人は、火鉢を挟んで中岡と向き合っていた龍馬の前頭部を横に払った。龍馬は初太刀を受けながら、床の間に置ていた愛刀(吉行)を取ろうと身をひねったところ、右肩先から左背骨にかけて、二の太刀を受けた。続けざまに降ってきた三の太刀は鞘のまま受け止めたが、龍馬の刀のコジリ(刀の鞘の末端)が低い天井を突き破りる。刺客の刀は、龍馬の鞘を割り、さらに刀身も削って龍馬の額を薙ぎ払った。龍馬は「石川(中岡の変名)刀はないか」と叫んで倒れた。重症だった。中岡も後頭部に初太刀を受けた。その後も数太刀を受けた。 刺客たちが去って、龍馬は息を吹き返し、刀を抜いて行燈の光に照らしはがら、血みどろの顔を中岡に向けた。「石川、手は利くか」。中岡はうなずくと、龍馬は行燈に手を掲げ、次の六畳間ににじり寄り、階段から下を見下ろしながら、人を呼んだ。しかしそこで精魂尽きた。 龍馬は「おれは脳をやられた。もういかん。」と言って、うつぶせになり、息絶えた。 (平尾道雄著『龍馬のすべて』をもとに、松浦光修先生要約)
その時の、たぶん龍馬の血がついた掛け軸が、今も残っています。中岡が息を引き取ったのは、17日の夕方でした。まだ30歳という若さでした。龍馬に比べて、知名度は低いかも知れませんが、この中岡慎太郎という人物は、素晴らしい志士でした。もしも中岡が生きて明治を迎えることができていたら、西郷、大久保、木戸。岩倉などと並ぶ大政治家になっていたと思はれます。
さて誰が何のために、二人を暗殺したのか・・・・ いろんな説が、巷を覆いつくしておりますが、ほとんどが、どれも「トンデモ説」です。 歴史学の立場からすると、「誰が犯人か」の問題の答えはとっくに出ています。「暗殺事件の真相」を次にまとめておきました。 参考にしたのは、テレビでおなじみの歴史学者・磯田道史さんの本『竜馬史』等、私(松浦)なりに検討した上で、次のように結論づけました。
(立案者)…会津藩公用人・手代木勝任 (暗殺犯)…見廻組予頭・佐々木只三郎、他六名(今井信郎・桂隼之助・渡部吉太郎・高橋安二郎・ 土肥仲蔵・桜井大三郎) (命令者)…会津藩主・松平容保
尚、「見廻組」は京都守護職・松平容保の配下の実力組織です。つまり、先の磯田さんの文章を引用すれば、「龍馬暗殺は会津藩が見廻組に命じて行った政治的暗殺」ということになります。 要するに会津藩は、幕府中心の、古い政治の枠組みを守ろうとしたのです。その為、幕府を討とうとする龍馬達は許せない、亡き者にしたのです。 「それでは、なぜ龍馬は、幕府を討とうとしたのか?」幕府を討って、日本をどうしたかったのか?。 結論から言いますと、龍馬は幕府を討って、日本を救いたかったのです。竜龍馬は‟このままでは日本は危ない。日本を救うには幕府を討たねばならない”と考えたわけです。

――――これら、多くの志士によって、日本が外国の植民地支配の驚異から救われました。
龍馬はじめ、これらの志士の屍の上に立って、我々はこの時代を生かされているのです。
――――時代は、繰り返す。今ちょうど、参議院選挙が開始され、各党必死の様相で選挙戦が繰り返されています。今回の選挙の争点は、なんといても、「与党の過半数割れ、野党の躍進がどこまでか」そこへの争点と言ってもいいような選挙です。ど同時に選挙の投票率の低迷の打開を注視したい選挙でもあります。龍馬の時代と同じように大変な時代です。 長年の自民党独裁政権がもたらした。ここ30年にわたる経済不況、不況に伴う少子化、伸び悩むGDP(国民総生産)、物価高騰、日本人の主食でお米の高騰、農業従事者の高齢化、それと共に農業の若者離れ、外国人(特に中国)による日本不動産の買い漁り、こんな状態でこのままの与党を継続させて良いのか❣ 悪政にNOを突きつけらるのか❣ 若者の政治離れを食い止めららるのか❣ 課題は山ほどにあります。
日本の歴史を踏まえ、ちゃんとした哲学を持った方に、これからの国会を担って欲しいです。
どうか皆様投票には必ず参りましょう。
昔の歴史を学ぶことは、単に昔を顧みる事にとどまらず、今の時代を重ねて洞察することです。
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